あっちこっち飛び猫

小説を書いたりゲームを作ったり、たぶんマルチクリエイター。お仕事も募集中。

あっちこっち飛び猫は移転しました。

成田夢牧場で猫背先輩がモンスターと化した話

最近猫背ネタが多いが、ネタになる上に、私が宣伝できるモノがまだないという状態なので仏の顔を三度ほど撫でつつ、勘弁してほしい。

 

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かなり前の話になるが、猫背先輩と旦那と私とでマザー牧場へ行った。

ただ単に私は牛の乳がしぼりたく、猫背先輩は単に「ブルーベリー狩り」がしたかったというだけなのだが。

 

五月のカンカン照りの中、牧場へ行った我々は、まずブルーベリー狩りのゾーンへ入る。

今はどうなっているか知らないが、当時はパックいっぱいぶんのブルベーリーをひたすら採取していくという、初期装備でもできそうな簡単な任務だったのだが、思いとは裏腹にカンカン照りの太陽の下、白く混濁するブルベリーの木々に囲まれてパック一杯分のブルベリーを採取するのは結構なホネだった。

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たまたま見かけたカエルすら、白く脱水している様子。

 

 

面倒になってきた私は、手前の方にあるブルベリーの木から適当に実をとっては入れ、取っては入れを繰り返し、すぐに容器を満たして退散しようとしていたのが、今度は猫背先輩の姿が見えない。

どうやら迷路状になったブルベリー畑の奥へと行った様子。

 

「ねこぜ~」

「ねこぜ~」

 

と、まるで夢の中で死神が名前を呼ぶがごとく、猫背先輩を探す私と旦那。

五分も探し、もう見捨てようかと思ってきたころ、ブルベリー畑の奥の方から、パックをパンパンに詰めた猫背先輩がニコニコ笑顔で出てきたではないか。

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ちょっと、探してたんだからね。





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ああ、なんか遠くの方からそよそよと俺を呼ぶ声がしてたけど、もうブルベリー狩るのが楽しくてさ。なんか夢のなかに居たような気がしたよ。




どこか妖精の国に出かけた猫背先輩も無事戻ってこれたようで。 ブルベリー狩りを終え、その足でブルーベリージャムを作れるコーナーへ。

もちろん、採取したブルベリーはそのまま持って帰っても良いのだが(ちなみに冷凍すると長持ちする)、マザー牧場ではその場でジャムにすることもできる。

 

私はそのままのものを冷凍しプチプチ食べるのが好きなので、猫背先輩が係りの女の子に指図されつつジャムを作る様を見ることにしていたのだが……。

 

「いくつかな……十代っぽいけど、もしかして高校生? でもこんなところ車がないと来れないし」

 

 

 

なんか、猫背先輩がブツブツ言ってる。

 

もしかしたら高校生の夏休み体験バイトとか? いいなぁ……いいなぁ……

 

 

 

 

なんかブツブツ言ってる!?

 

 

 

 

 

聞き耳を立ててみると、どうやら係りの女の子が可愛くて気に入った様子。

だったら適当に声でもかけて、ナンパでもすればいいものを、この童貞をこじらせた先輩はブルーベリーと砂糖を混ぜたものをかき混ぜながら、魔女の呪文のごとく妄想を口にすることしかできないらしい。

 

我が兄(先輩)ながら非常に気持ちが悪い。

 

 

 

 

 

出来上がったブルーベリージャムを瓶に移し替えるとき、手伝ってくれた係りの女の子の手が一瞬触れたようで、恋に病んだ小学生のようにポエム的な何かを口走りながら顔を赤くしていたが、結局のところなんの声もかけられることなく、彼の童貞年月日がまた着実に増えていった。

 

 

 

その後、病気の文鳥のような猫背先輩を引き連れ牛の乳しぼりをし、「牛の乳首とはこんなに固いものなのか!!」と驚愕し、ヤギやヒツジを眺めながらジンギスカンを食うという、まさに弱肉強食を堪能。

猫背先輩の病気も元に戻ったようなので、さて帰るか……と広場を横切ったところで、竹馬や縄跳び、竹とんぼや缶ボックリを置いている、昔のお遊びゾーンを発見。

そう、缶ボックリですよ!!

 

知らない若い世代のために写真を載せておくと、これだ↓。

f:id:kawashimachiyo:20160402113610j:plain 出典:デイリーポータルZ

 

 

缶に穴をあけて、紐を通し、その缶の上にのり、紐を持って移動するという、20歳を過ぎると何が面白いのか全く分からない謎の遊具。

それが、缶ボックリである。

 

 

さすがに竹馬はもう乗れる気がしないが、缶ボックリならいけると思ったのか、猫背先輩がその缶ボックリに足を入れた。

そして…………。

 

 

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「あ”~。あ”~。あ”~」

 

と、まるで産まれたての妖怪のような声を出して、震えだしたのだ。

 

高校を卒業し、大学・社会人と全く運動してこなかった彼は、缶ボックリに乗って歩くどころか、もはや降りることすらままならなくなっている。

 

 

「あ”~。あ”~。あ”~」と奇声を上げながらガタガタと動くその様は、彼のこの先の未来を映し出しているように思えた。

 

 

 

その様子は、もひゃ妖怪というよりもクリチャー……そう、サイレントヒルに出ていた「Numb Body」そのものだった……。

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出典:silent hill wiki

 

 

 

 

 本日の名店

 

マザー牧場 マザー牧場 バーベキューテラス ジャンル:バーベキュー 住所:〒299-1731 千葉県富津市田倉940-3 マザー牧場地図) 周辺のお店のプラン予約: ・八鶴亭 のプラン一覧古民家食堂 もちづき のプラン一覧宮崎県日南市 じとっこ組合 五井駅前店のプラン一覧 周辺のお店:ぐるなびぐるなび 木更津×炭火焼き・炉端焼き 情報掲載日:2015年8月18日

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