大人のADHD、対処すれば大丈夫!!
幼少期、学校の先生から嫌われ者になっていた私。
授業中想像の世界へ行って話を聞かない。
他の子と上手くコミュニケーションがとれない。
成績の得手不得手が顕著に出ている。
みんなができることができない。
朝起きられずにストレスにやたら弱い。
あれから20年ほど経ち、今になってわかったこと。
私はADHDだったんだ。
というわけで、30も過ぎてわかったことなんですが、蕁麻疹爆発で「メンタル系が原因か!?」と心療内科へ行き、初めに色々と検査をしたところ、どうやら自分が典型的な過集中型ADHDだったと云うことが判明、色々なことに「あーーーー」と納得がいったわけだ。
(因みに蕁麻疹の原因はそことは関係ない)
ADHDというと、「片付けられない」「遅刻する」「物忘れする」「落ち着きがない」と言われるものだと思われがちなのだが、私は待ち合わせの15分前には到着するし、必要な物ですら捨てるような潔癖だ。
大体「片付けられない」とか「落ち着きがない」とか、子どもの8割がそうだろう。
ADHD、発達障害は脳に由来する物。そんな簡単なボーダーで計れるものではない。
結局のところ脳がアンバランスになることで生じる問題で、私の場合
・何度確認してもうっかりミスがある
・興味のアリナシが顕著
・集中し出すと物音すら気がつかず寝ることすらなくなる
・思ったことがそのまま口に出る
・できることとできないことの差が激しい
・複数のことを同時にこなせない
・興奮し出すと止まらない
・爪をかむ癖、緊張すると首を触る癖等が治らない
と、まぁ、文章で書く分には「問題のなさそうな問題」が未だに残っている。
だが、ADHDが問題とされるのは「その度合いが生活に支障をきたすレベル」ということなのだ。
たとえば、できることとできないことの差が激しいため、国語で勉強もせず100点を取ったかと思いきや、みんなができるリコーダーでカエルの歌が吹けない。
ドッチボールでボールを投げるという簡単なコントロールができない。
突発的にあり得ないボンミス(間違い探しなど)をするので、ルーチンであっても普通の事務職ができない。
等がある。
それでも、幼少期に比べてだいぶ治り、右と左の区別がつくようになったし、愛想笑いもできるようになった。
つまり、ADHDは大人になるにつれ、だんだんと修正が効くようになるのだ。
それに、ADHDだからといって困ることばかりではない。
過集中のおかげでモノツクリに捗ることができるし、空想の世界に出たり入ったりしていたおかげで小説を書いたりゲームを作ったりすることができる。
過集中のくせに飽きやすい……という困った点もあるが、それでも、飽きやすく熱しやすいからこそ、シナリオ・絵・スクリプトを一人でやることもできるのだ。
大人になってからADHDに気がついた方に言いたい。
その能力を便利に使え
もちろん、生活に支障が出ることもあるし、何より他人に迷惑をかけることの多い障害だ。便利なところは大いに利用し、迷惑をかける、問題のあるところは「対処」すればいい。
そう、「障害」は治らないから「障害」なのだ。(※薬で抑えることもできなくはないらしいが、創造性などがなくなってしまうのもいやだ)
私はタイプミスが多いので、「校正機能」を大いに利用し、ともすれば友人にチェックしてもらったり、編集さんにあらかじめ伝え校正を頼んだりもする。
また、過集中時はトイレすら忘れるので、タイマーをかけて時間配分をしたりしている。
対人スキルに関してはどうしようもないところがあるので、気を付けるしかないのだが、親しい友人たちには「声の大きな正直者」と思ってもらっている。
本人の目の前で「童貞猫背先輩」とか「お前、ヘドロみたいだな」等ばっさり言うが、裏でも同じことしか言わないので、それがむしろ安心だと思う人間と交流していけばいいのだ。思ってもいないことは言えません。
それに、感情のコントロールはある程度スポーツをすると、そこで発散することができるので、かなり有効だと思われる。(恐らく大声を出したり、闘志をむき出しにしても大丈夫だからだと思う)
「自分ADなんで」と人に迷惑をかけるだけでなく、「どうせADだし……」と卑屈になるわけでもなく、その特性を生かして、問題となる部分は「対処」を見つけて生活すれば、たぶん昔よりもずっとこの世は住みやすいところだと気がつくだろう。
知って良かった、大人のADHD
という本は、大人になってまだ残っているADHDの症状と上手くつきあっていく方法が載ってて結構便利だった。
- 作者: 星野仁彦
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「なんでできないんだろう」「なんで友だちができにくいんだろう」「自分はダメなのかもしれない」なんて思っていた当時の私に言いたいね。
それ、大人になったらどうにかなるから
あなただけができないんじゃない。みんなだけができているだけだから。
でも、みんなができないことを、あなたはできるんだよ。