【日記】体育館のヒーロー【卓球】
この時期、卓球の練習のために使用させてもらっている体育館にもGという頭文字のつく悪魔が出る。
黒くて、テカテカして、秒速50㎝で走るアイツである。
そいつが、転がっていった球を拾おうと体育館のカーテンをめくった瞬間に居たのである。
確実に40ミリの卓球の球よりでかい。
無視して練習を再開しても、気になって仕方がない。
というか、ビクっとした私に気が付き、ほかの練習中の人たちもざわめきだしている。
だが、私にはどうすることもできない。
ただただ、ゆっくりと悪魔のいるカーテンから後ずさり……受付に駆けつけることしかできなかった。
のんびりとしている受付に駆けつけた私は、ガクガクと足を震わせこう言った。
「悪魔がいます――」
顔色の変わる受付嬢。
彼女は受け付けの奥を振り向き、そこに居た警備員と係りの男性に出動命令を要請した。
「はっ!!」と一声、警備員と係りの男性はスプレー缶と虫取り網を持って、体育館へ。
私の指さすカーテンの向こうに行った彼らは、「おあっ!!」「デカっ!!」と驚愕の声を上げつつも、悪戦苦闘の戦いを繰り広げだしたのだ。
虫取り網を持った一人が悪魔を捕獲し、
「捕獲、完了!!」
と叫べべば、もう一人が
「散布、開始!!」
と、ゴキンジェットを盛大にその網に吹きかける。
数秒ほど煙をまき散らした二人は、静かになった網を覗き込み、口を揃えて言った。
「死亡、確認!!」
なにこれ、カッコイイ。
一切の嘘偽りもなく、そんな捕り物劇を目の前で披露してくれた警備員と係りの男性は、びしりと指さし確認をすると、さっそうと去っていったのだった。
今日も、体育館の平和は彼らが守る。
本日のおすすめの一品
「ゴキジェットプロ」
↑たぶんこれが一番効く