あっちこっち飛び猫

小説を書いたりゲームを作ったり、たぶんマルチクリエイター。お仕事も募集中。

あっちこっち飛び猫は移転しました。

ガラス工房にてガラス作り体験をした話

ガラス細工を作ってみたい。

 自分で作ったコップでさ、冷たいカルピスとか飲んで。

 甘酸っぱい昔の思い出とかに浸ってみたいんだ

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そんな猫背先輩の夢見がちな一言で行くことになった、ガラス細工体験。

今回お世話になったのは『はるら工房』という、ガラス工房さん。

harurai.exblog.jp

 

優しい奥様が先生の工房で、一人一点3500円でガラス細工体験ができる。

因みにここも『陶芸体験』と同じく、当日に作品を持って帰れるわけではないので、別途送料がかかるので注意しておこう。

 

工房は駅からちょーーーーーっと離れた場所になるので、車で行くと良し。

私が行ったときから、工房の場所が移転したようなので、場所は予約時に要確認で。

 

工房に入ると、まさにファンタジー映画とかで見るアイテムがごろごろ転がっているので非常にワクワクする。

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ほら、ドワーフとかいそうでしょ

 

 

ワクワクするのは良いのだが、そこら中にガラスで作られたコップや作品が積まれているので、下手にテンションをあげると、今度は一気にテンションが地に落ちるハメになるので注意が必要だ。

 

先生は一人しかいないため、作品を作る時は順番で。

待っている間に、うかつにも興奮した仲間が棚に頭を強打したりしていたが、意外に頭よりもガラスの方が固かったので良しとする。

 

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こしょうの瓶に入っているのは炭酸ソーダ

 

 

 

今回体験するのは『吹きガラス体験』

そう、ガラスを吹き矢の親分のようなものの先につけてふーーーーってする、アレ。

猫背先輩たっての願いだったのだが、そこであることに気が付いた。

どうやらこの吹きガラス用の棒、一本しかない。

つまり、みんなで回して吹くことになる。

 

ジュースの回し飲みすらできない猫背先輩がその事実に気が付き、急に大人しくなるが、私は風邪ひいている人でもいない限り回し飲みだろうが平気なので問題はない。

むしろ、アシタカが口移しで肉を食わせてくれるとあらば、喜んで祟り神の呪いでも受けるであろう。

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出典:yahoo知恵袋

 

というわけで、「では、どなたからやりますか?」という先生の質問に、

 

 

真っ先に手を上げてみた。

 

 

 

 

恨みがましい目で私を見る先輩をよそに、作成用の椅子に座る私。

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後ろ姿だけは様になっている気がする

 

 

 

 

作りたいものと、ある程度のデザインを先生に告げると、手伝いながら教えてくれるので、結構リラックスしてできる。

 

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とはいうものの、棒の先には灼熱のガラス

 

 

先生が溶鉱炉に吹き矢の親分(以下、面倒なので吹き矢の棒)の先にガラスを付けて、一番初めの力のいる部分だけ息を吹き込んでくれる。

そして、ほんのちょっと膨らんだところを私が…………。

 

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ぶりゅじゅりゅびゅるいいおじゅりゅりゅ…………

 

 

 

 

なにこれ、口の端からぶっさいくな音が出るんですけど!?

 

 

想像以上に肺活量が必要なうえに、しっかりと口を吹き矢の棒に当てておかないと、棒に入っていかなかった空気が口の端から洩れ、ビュルビュルと言った不細工な音を披露する羽目になってしまう。

恥ずかしいとか言っている場合ではなく、すぐに固まりそうになるガラスを必死に吹き、ある程度の大きさになったところで、今度は形成。

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濡らした束の新聞紙越しにですら熱さが伝わってくる

 

 

 

腕が一瞬で炭になるような温度のガラスを、濡れ新聞紙で押えろという恐怖のミッション。

 

旦那がやっているときの写真だが、こんだけじゅーじゅー煙が上がるわけよ?

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正直、めっさこわい。

だが写真を見てわかる通り、私は軍手とアームカバーという重装備なのに対し、先生素手だからね。

天ぷら屋さんの板さんが、自分の指も一緒に天ぷら油に突っ込んじゃう感じなんだろうね。慣れって怖いね。

 

 

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ガラスが落ちないように常に転がしていないとダメ

 

 

形成が終わったところで、今度は飾りつけ。

私は渦巻き状のグルってしたものが欲しかったので、そのためのガラスを先生が用意してくれている間、ガラスが片一方に落ちないようにコロコロと棒を転がしていく。

ところがこのガラス。油断をするとすぐにあらぬ方向に首を傾けてしまい、だらしがないことこの上ない。

「先生早く! 早く!!」と先生を急かし、飾りガラスの接着。

 

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だんだんグラスらしくなりまして

 

 

その後、底を作ったら、反対側(要はコップの底)に棒を接着し、今度は飲み口を作ることに。

 

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どきどきしながらトングを構える私

 

 

これがまた難しい。

ちょっと力を入れ過ぎると口が開きすぎるし、何もしなければおちょぼ口のまま。

それでもどうにか作り終えたわけだが、ほかのメンバーが体験している間に色々とガラス細工の話を聞けて大変勉強になった。

たとえば、この溶鉱炉

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盆と正月以外はずっとつけっぱなしのこと。

やはり、一度消すと次につけるのが大変らしい。

 

そんな地獄の釜のような溶鉱炉のせいで、冬でも工房の気温は20度近くあるらしく、私が行った時も5月初旬だというのに、汗びちゃびちゃになるほどだった。

真夏に体験に行こうという場合は、ガッツリ飲み物と着替えを持って行くことをお勧めする。

 

そうこうして、全員が作り終えたところで体験終了。

出来立てのガラスはアツアツで、急に冷えると割れてしまうために、特別な保温庫に入れてゆっくりと冷ましていくため、作品は郵送でとのお願いをして、さらにおまけのガラスの文鎮的な何かをいただき帰宅。

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本当になんだかよくわからないが、その気持ちが嬉しい。

 

 

そして、出来上がった吹きガラスがこちら。

 

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私のは白く濁る(?)粉を混ぜ、ピンクの飾りの渦巻きを。

旦那のは、気泡をあえて入れて、青の飾りの渦巻きを。

どちらも、ビールにおいしいデザインとなっております。

 

 

工房にいるとき、出来上がった作品を見ながら「ここで作ったグラスで日本酒を飲みたいって思っているんです!!」と言った私に、「このサイズで日本酒飲むのはなかなかいませんね……」と先生が引きつった笑みで言っていたことをお肴に、手作りグラスで酒をいただこうと思います。

 

 

 

 

※ 工房の先生には写真の許可をもらっている上に、顔出しOKとおっしゃっていただきましたが、なんとなくそっと顔を誤魔化させていただきました ※