【レシピ】フジツボの食べ方と感想【食レポ】
私には行きつけの整体がある。
太マッチョな院長がたった一人でやっている整体なのだが、非常に腕がよく、仕事柄万年全身凝りな私は、このドングリ院長が廃業したら自分も廃業に追い込まれるであろうほどの信頼を置いている。
そんな太マッチョ院長。
かなりの酒飲みで、行くと必ず「酒」「つまみ」「旅行」のこの3道楽の話しになる。
あと、たまに「猫」。
ある日太マッチョ院長の元へ訪れた私に、彼はやや興奮した面持ちで、近所のスーパーで買ったらしき何かのパックを見せてきた。
「千夜さん、フジツボが売ってたんですよ。380円!!」
彼の笑顔とグロテスクな石の塊のようなものを見比べて、私は固まった。
「買いに行かなきゃ!!」
虫を除く、面白そうな珍味は味わってみないことには、この日記の管理人を名乗るわけにはいかない。
私は施術が終わると早速教えられたスーパーへ行き、問題の(?)フジツボを買ってきた。
気持ち悪い!!
見れば見るほどパイレーツオブカリビアンのデイビィ・ジョーンズの顔が脳裏を過ぎる。
※すみません、どっから画像拾ってきたか分らなくなりました。判明したらリンク張ります※
でも、調べたところどこかの地方では高級料理とされていて、カメノテと並ぶ三大珍味(?)らしいではないですか。
東北地方では大型種のミネフジツボをツボガキと呼び、食用とする。
従来は養殖のホタテに付着する邪魔者という位置づけであったが、近年では数センチの大きさに成長したミネフジツボが青森県か ら出荷され、高級食材として市場に流通している。
流通するミネフジツボはホタテ養殖の副産物、もしくはそれらを更に養殖したものである。
出荷できる大きさ に育つまで数年を要することや、群生した個体を処理する手間を要することなどから、1㎏あたり数千円程度の価格で取引されている。
チリやカナダでも大型のフジツボが食用にされている By Wiki
そんな食材、見過ごせるわけもなく。
早速レシピに従って調理をはじめることにする。
まぁ、10分茹でるだけなんだけどね。
で、10分ほど茹でたら、噴火口のようになっているフジツボの口に指突っ込んで、カラスの口のようなフタ(?)を摘んで引っこ抜けば…………。
…………。
指なんて入るかっ!!
噴火口のような口から、せせら笑うようになんか突起が出ている。
だが、そんなものを摘めるほど私の指は小さくない。
というか、突起が入り口よりでかいんじゃ、どうしようもないだろ。
だが私は人間だ。 仲間内からはメスゴリラと呼ばれているが人間だ。
武器を使おう。
そう、ペンチという名の。
ペンチで口の周囲をヘチ割り、必死こいて中身を取り出すこと30分(※意外と殻が硬い) 苦労末、ようやく取り出した身は……。
ちいさーーーーーい!!
フジツボさん。 あなたどこ食べたらよいわけ!? というか、初めにフジツボを食べようとしたやつは、よほど餓えていたんですか!?
パンもケーキもなかったからフジツボ食べたんですか!?
凹むほど小さな身に衝撃をつけつつも、とりあえず食卓へ。 もしかしたら一粒食べたら忘れられないくらい美味しい…………。
………………。
なんか、口の中で触手がじゃりじゃりいってるんですけど。
剥き身にしても触手が伸びてて、本気でビジュアルで損をしてるタイプの食料ですよ。
味の方は「凄く凝縮されたアサリ」といったところで、海産物好きの私や、旦那には美味しく感じられたが、あの苦労とこの費用対効果を考えると…………。
まぁ、珍味なんてそんなもんすよね。
皆さんも、スーパーでフジツボを見つけた際には臆せず手に取り、「珍味を食べるという事は苦労をするということなんだ」という経験をしてみるのもいいかもしれません。
余談ですが、ドングリ院長から頂いた「せんじ肉」の方がメチャメチャ美味しかったです。
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